『 港街の”梟少年”は 』
少年は毎日 海へ赴く
いつかこの海を越え、こんなところから出て行きたい
そんな思いを忘れぬように
今日も海の向こうを見つめては
決意を固めて 今日生きる
ある中年の男性が少年へ問うた
「そんなわからない海の向こうへ なんで行きたいんだ?」と
少年は逆に疑問を返した
「わからないから行くんだよ。
僕にはわからない。
わからないこと、知らないことをそのままにして耐えることなんて 僕には無理だ」
少年は今日も海を見る
未知だからこそ 希望が 明日がそこにあると