灰色の国 (くるー)

創作小説をはじめ、その他徒然と書いています。

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

古傷と想い出

カンカンカンと かなり古びた鐘が鳴る 遮断機の降りる音 対面の 線路の向かうで確かに見えた 懐かしい顔 美しい思い出は鮮やかに 美化されてゆくようだけれど 辛く 苦しい思い出は いつしか色褪せ薄れゆく。 けれども確かに その傷はあった。

空虚な楽園 -短編詩-

神のすまない地は荒れる 人がおらずも神様の 住む土地には おかしなことだけれども "寒さ"と"暖かさ"が混同して存在している。 盛えた土地でも "なにもない"地は キラキラしていて明るいけれど 空っぽな 空虚な楽園ができあがる。