灰色の国 (くるー)

創作小説をはじめ、その他徒然と書いています。

愚者と女帝と刑死者と 39


高校は夏休みへと突入した。

なので僕はほぼ毎日 喫茶 からめるでバイトをしていた。






街は人でごった返し
お客様もひっきりなしに、冷気を求めて
喫茶店へと入ってくる。





今 来店している常連のお客様が
『オーナーさんはいらっしゃるかね?』
と尋ねてきた。

50代の、確か 飲食店経営者の男性だった。










オーナーは奥で事務仕事をしていたが
その常連さんが呼んでいることを伝えると
『今行くわー』と言い
ホールへと出て行った。






また相談事だろう…
まあ、自分にはあまり関係ない話しだなと、
あまり気にせず、勤務を続行した。








しばらくすると
オーナーから声がかかった。


何事かと聞くと、
話しはこうだった。








先ほどの、相談事をしてきたお客様が経営している飲み屋。


1週間、
複数名のバイトがごっそりとシフトに入れず抜けてしまい
とても店を回せそうにないとのことだった。







そこで『人手を斡旋してほしい』
とのことだった。




そこでまず、僕に声をかけたとの事。





バイトの条件も良く、
何よりオーナーからの頼みならと

その1週間のみ、臨時でバイトに入ることとなった。





最終的には
僕と理系女先輩の2人が
出向という形となる。










でも、そのバイトを経験することで
僕はついに
『他人へは言えない秘密』を、
確実に自覚することとなる。





…それこそ『一生もののトラウマ』ともに…