灰色の国 (くるー)

創作小説をはじめ、その他徒然と書いています。

イケメン系 女子先輩と白杖の方と

特別お題「心温まるマナーの話」by JR西日本
http://blog.hatena.ne.jp/-/campaign/jrwest

 

 

…お題の「マナー」とは、若干異なるかもしれませんが…

 

 

高校を含めた学生時代、私は電車通学でした。

 

 

…これは高校1年の秋、

この頃はよく 当時の部活のI先輩(女子 3年生)と駅で鉢合わせし、一緒に電車に乗っていました。

 

ちなみに片道15分間です。

 

 

その際の登校時、白杖をついた方が、乗り待ちの列にいました。

 

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その時の私は 特に気にも止めませんでしたが、不意に前方から「ドンっ」と音がし、その方向を見ると

その白杖を持った方が倒れており、

また一方で駅ホームの、黄色線より線路側を、携帯電話で荒々しく話しながら歩き去っていった中年男性がいました。

しかもその中年男性は

「っいってぇな!くそ…」と吐き捨てて、去って行きました。

 

私と他に列へとならんでした客達は呆然…

 

…そのI先輩以外は…

 

 

I先輩

「大丈夫ですか?お怪我は!?」

 

白杖の方

「…いやいや、大丈夫ですよー、よくある事ですから…」

 

I先輩

「…よくあることって言っても…ったく、あのオヤジ!!…」

 

ここで私もようやく我に返り、先輩とともに白杖の方のもとへ行き、立ち上がりを手伝いました。

 

白杖の方

「…そんなことより、私は逆に今、率直に嬉しいですよ。

ぶつかられることは多々ありますが、今回みたいに手を差し伸べてくださる方がいるなんて、

やっぱり世の中 良い人も必ず居る…ということですね。」

 

I先輩

「…優しいんですねー。私だったら3倍返しですよ笑」

 

くるー

「…ちょっ、先輩 ?仕返し前提ですか!」

 

白杖の方

「…あなた方は、学生さん?ですかね?本当にありがとう。」

 

 

私は、このとき何故かこう感じました。

「あっ、この出来事 多分一生忘れないな」と

 

 

理不尽な行為に見舞われたにもかかわらず、こんなにポジティブに受け止め、

 

しかも他者から、こんなにも素直な感謝の言葉を受けることは、意外と少ないものです。

しかも、歳を重ねるごとに…

 

 

この話の一端が、私の生業を志したファクターの1つでもあったり笑