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灰色の国 (くるー)

創作小説をはじめ、その他徒然と書いています。

愚者と女帝と刑死者と 29

ふと目が覚めた。

気がつくと、河川敷で 3人揃って眠り込んでいたらしい。





太陽はかなり、高いところまで昇っている。

恐る恐る、スマホの時間を見る。
午前10時10分



愚者と女帝はというと、
隣でまだ眠っている。


今日はまだ金曜日だ
学校だってある





けどなんだろう
まあ良いやと僕は再び眠った。






夕方、家へ帰ると
母にはこっぴどく叱られた。

愚者と女帝も同様だったようである。



月曜日に登校すると、
今度は生徒指導の先生に
3人揃って叱られた。






それでも僕達3人は
後悔はしていない。


むしろ、3人とも
あの時感じた気持ちを、味わうことができて、
本当に良かったと思っている。










中学校卒業式当日


着納めとなる制服姿を改めて見る。


入学前に、学ランがダボダボだと、
言われていたのを思い出した。

結局3年間で、大して身長体重 共に変わらず、

この学ランは 
最後まで なんだか、だぼったいままだったな…




かろうじて愚者や女帝より、
身長は高いが、本当に辛うじてである。












卒業式も無事に終わり
在校生達も寄ってくる。




一部では大号泣の輪

また一部では何故か胴上げがされていた。



突然、僕は呼び止められた。

吹部のホルンの後輩であった。




僕は彼女に連れられて
音楽室まで来た。

…彼女は緊張した面持ちで、こう言ってきた…


『先輩がこの部に来た時から一目惚れで、
一緒に練習とかしているうちに…
ますます、好きになっていきました! 
先輩! 好きです!付き合ったください!』


予想通り、告白のための呼び出しであった




校舎の外では、先ほどまでに増して
騒がしい声が響いていた。



逆に、この音楽室は 静寂に包まれていた。