京風車の夢
十数年ぶりに田舎へ里帰りをした。
仕事は順調、一人で生計も立てつつ、実家の父や弟 妹たちの家計も支えてきた。
仕事が、予想外に早く片付き 早めの年末年始休暇をもらって帰る。
実家へ帰ると、父と、 見違えるほど大きく成長した兄妹たちが出迎えた。
その夜 父と晩酌をしながら話しをした。
『…もう、お前も お前だけの為に…好きなようにしてもよきゃー…
…考えんば、お前にゃ 酷なことばかりを強いてきたのに、おミャーは文句ひとつ言わずに、家を支えてくれた…。ありがとな』
父の背中はこんなにも小さかっただろうか?
その夜 実家の自分の部屋で寝ていると、不思議な夢をみた。
幼い頃使っていた 茶碗やコップ、お気に入りだった白いワンピース
もう既にこの世からいなくなってしまっていた母
この里の 子供の頃の友達
その友達と 山の夕日が沈むまで夢中になった鬼ごっこ遊び。
そこで目が醒め、改めて実家の庭を見た。
実家の庭の片隅に あまり見慣れない花が咲いていた。
京風車…花言葉は…
花言葉 『 楽しい想い出 』 etc