灰色の国 (くるー)

創作小説をはじめ、その他徒然と書いています。

蒼い魔術師は悪夢を屠る 24


矛盾の王は、終焉のトランペッター の効果範囲内とともに消滅した。

王が屠られたことで、残党は一気に勢いを失い殲滅は成功した。
…らしい。


らしいというのは、
私は矛盾の王を屠った反動で気を失っていたため、後の報告書からの情報だったためである。


ナタリー
『…功労者 ナタリー・H・ノーツ…、アレックス・G・クラレス…、ラック先生、トーキ分室長…
…戦死軍人5名 …うち1名は、戦死功労者のため3階級特進…名前は…なんで記載が無いんだろう?』



パラドクスはまだまだ、出現する。
矛盾の王も、再び出現する定めであろう。
しかし、今回は乗り切った。



大戦後、私は最近、ある夢を見る。
…実在はしないはずの人物の夢…

アカデミーの頃から親友、『その彼』との何気無い日々、
思い出すのはいつでも実在した場所、『その彼』以外は実在する人物なのに…


非番のある日、私はふと、アカデミーの裏山へと星を見に行った。



ナタリー
『…もしかしたら…『その彼』は…。』

???
『…死ぬまで恨み続けろ。そして生きろ…』


『その彼』のことを考えると、度々 突発的に涙が出る。


ナタリー
『…私はきっと、死ぬまで1人ではないんだろうな…』



涙を拭いて、
私、ナタリー・H・ノーツは、
『蒼』の魔術師として今日も、悪夢を屠る。
…仲間と国民と…、
そして自分自身のために、今日も生きる。

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~fin~