灰色の国 (くるー)

創作小説をはじめ、その他徒然と書いています。

鬼の道 ~カナリアと境界人~


『ifの話しは、しない。』
カナリアが、よく口にする言葉だ。

『もし、あの時違う選択をしていれば…』
『もし、進む道が違っていたら…』


私は『境界人』
私はそのことをよく考えます。


カナリアは、こうも言う。
『ifは空想。それよりもこれから先の展望を考えな。』と。


『境界人』が選んだ道は、
もしかしたら修羅の道、又は、鬼の道なのかもしれません。


これから先も、その境界人には、苦難が絶えないことでしょう。
…きっと、良い事ばかりではないでしょう。

…鬼の道を進み抜いたその先に待つものが、『良いもの』とは限りません。


でも、境界人はこう考えています。

『きっと大事なのは、最後に「良い日もあったな」と思えること。
…そして、その「良い日」がより多く作れるように、日々を過ごす。』


カナリアはきっと
『世界は良いものだ。』と世の中を是として、でもダメなものは切り捨てて、過ごしているからこそ、
カナリアの世界は素晴らしく輝いているんだろう。




鬼の道を進む境界人は、カナリアへこう言います。
『君に別れの挨拶をする瞬間は、最高の最期でありますようにと、何度も祈って、今日も言うよ。「さよなら」と』


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