灰色の国 (くるー)

創作小説をはじめ、その他徒然と書いています。

愚者と女帝と刑死者と 43


翌日の放課後、赤髪と銀髪に話しをした。

話しを聞き終えた2人は、全く驚きもしなかった。


2人とも、愚者と女帝と同様に、薄々気づいてはいたらしかった。


その上でもさらに、赤髪が
『それでもお前はお前だ。変わりないし、変でも無い。…むしろ、話をしてくれたことが嬉しいぜ!』と言ってくれた。



からめるでのバイトも再開した。

1週間もシフトに穴を開けてしまったので、とても申し訳ない気持ちではあったが
オーナーや他のスタッフも含め、暖かくて迎え入れてくれた。


オーナーからは個別に呼ばれると、
『あんな居酒屋に貴方を回してしまったのは私よ。…私自身、あんなギャルがいるとは知らなかったとはいえ、責任は私にあると思っているの。だからね、その謝礼として、今月分のお給料に色つけておくのと、あとね…
相談、なんでも乗るからねー』



やっぱり僕は、周囲の人に恵まれてるのだな…

そんな、優しく、支えてくれる人達に、恩を返す意味も込めてより一層、バイトも勉強も、意欲的に取り組んだ。


忙しいためか、時間が経つのが早くなったような感じがした。


気がつくと、気温はとても低くなり、時折、雪も降る。街はイルミネーションで飾られている季節となった。


気がつくと、本日は12月24日
クリスマスイブだ。



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