灰色の国 (くるー)

創作小説をはじめ、その他徒然と書いています。

愚者と女帝と刑死者と 7

愚者が女帝のスカートを
『ウェーイ』とめくった!

僕はというと ラッキー…と思うのが、
もしかしたら正常な男子の反応だったのかもしれないが…

逆である… 
この後の展開が容易に読めて、背筋が凍りついた。

僕は 女帝の表情を盗み見る。

なんの一言も発してはいないが、彼女の表情はまさに『氷の女王』
…怒り狂っている 僕はそう感じた。

愚者もようやくこの事態に気付いた。
遅すぎるよ…

そのまま無言で、女帝は去っていた。
どうやら自宅へと帰っていったようなのだが。


後には、呆然とした表情の愚者と
『やっちまったお前が悪い』と視線で伝える僕だけが残った。


中学入学当日 
やはり3人揃って登校。

前回の制服お披露目会事件もあって、
多少は気まずくもあった。

女帝は、正直 怖い部分もあり、
どちらかと言えば根に持つタイプではあるが
再開直後に愚者がすかさず謝罪したことで
ひとまずその件は手打ちとなった。




 中学のクラス割を見る。

3人ともバラバラなクラスだった。

だからと言って僕ら3人とも、
別に残念がるわけでもなく
それじゃあね とばらけていった。